この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第9章 水仙の妖精
「それを潮に親方が座員一同に宣言したんだ。次期座長は息子である俺に譲るって。以前から、それに近いことを親方は言っていたから、皆も薄々は察してたとは思うけど、鶴の一声で俺が次期座長になるというのは確定済みさ。だから、それからは表向きには俺に対する嫌がらせはなくなった。でも、それはあくまでも表面上で、皆が今でも俺を次の座長にふさわしくないと思っているのは丸分かりだよ。現に親方の命なら素直に従っても、俺が何を言おうとも座員はそっぽを向くばかりだ。ソリだけは相変わらず、ずっと俺を庇ってくれるけどね」