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第9章 水仙の妖精

　ファソンが笑った。



「さあ、どうかしら。うちの両親は私の性格をよく知ってるから、あまり心配はしてないと思うけど」


　ソンジュが言うともなしに言った。





「良いね、ファソンのその口ぶりだけで、ファソンがご両親を愛していることも、ご両親がファソンを信頼して大切にしていることも容易に想像できる。俺のふた親はよほど俺が厄介だったんだろうな。だから、まだ生まれたばかりだった俺を棄てたんだ」