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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第4章 突然の見合いと家出
―この縁談をお断りするなんて、到底考えられないのではなくて?
―今度のお相手は我が家からお断りできるようなお方ではないでしょうに。
何故、母はあのようなことを言ったのか?
常識的に考えれば、見合いの相手がこちらから断っては無礼に当たる―そういう相手だということだ。それほどの身分ある若君というのは、一体、どこの誰なのだろう。議政府に領議政がおらぬ今、その筆頭に立つのは父陳ガントクに他ならない。飛ぶ鳥を落とす勢いの左議政の娘が断れないほどの相手となれば、同じ両班家ではそうそうはいない。
―今度のお相手は我が家からお断りできるようなお方ではないでしょうに。
何故、母はあのようなことを言ったのか?
常識的に考えれば、見合いの相手がこちらから断っては無礼に当たる―そういう相手だということだ。それほどの身分ある若君というのは、一体、どこの誰なのだろう。議政府に領議政がおらぬ今、その筆頭に立つのは父陳ガントクに他ならない。飛ぶ鳥を落とす勢いの左議政の娘が断れないほどの相手となれば、同じ両班家ではそうそうはいない。