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第10章 求愛猛攻撃ｰ常務取締役

「陽菜ぁー！！」


うっ、来たっっ！！



「ど‥どうしましたか奏常務？」


「連れないな、毎日こうして返事を聞こうと来てるじゃないか」


「ですから、私と奏常務では無理がありますよ？」


「でも社長のＯＫは貰ったんだ‥
正式に陽菜と付き合って良いって‥‥」


そうなのよ・・・


あの日、奏常務が言った通り、本当に社長に直談判してＯＫ貰った‥‥‥らしいの。


それから毎日こうして、奏常務は秘書２課にやって来るの‥
もう、社内中の噂の種。



「幾ら社長が容認したと言っても、それは社内だけの話じゃありませんか？
奏常務の正式な彼女でしたら、何処かのお嬢様クラスでなければ、釣り合いが取れません」


「俺はそんな事なんか気にしない‥
好きに立場とか関係ある？」


「いざという時は関係あります、セレブに一般は似合いませんから」


「陽菜も頑固だな‥
普通は俺が言ったら、だれでも即頷くのにさ」


「自分の身の丈は弁えてるつもりです、私は派遣部ですよ？」


毎日‥‥とは言わないけれど、会えばこうして押し問答‥
何時まで続くのよ――！！