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秘書2課派遣部ー私頑張ります!?
第16章 泣き濡れてー抱き合う夜
会社を出てから、どこをどう歩いて電車に乗ったかも、あまり覚えていない。
ただ帰りたいそれだけの思いで、脇目も振らずにアパートに着いた。
鍵を開け照明を点けて、靴を脱いで上がった時点で‥もう限界・・
「・・・・・」
家に帰って来た安心感と強大な脱力感に、力が抜けるように壁に背を付けて座り込んでしまった、もう動けない。
「・・・私・・・」
我慢していた涙がまた溢れて来る‥
涙って、幾ら流しても出るんだね、涸れる事を知らないみたい。
「・・・ぐすっ・・・」
座って、ただ泣いて‥
何もしたくない、何も出来ない、私はこれからずっと雅楽代(ウタシロ)社長に見張られるの?
あんな‥無理やり犯されながら・・・
「・・・いや・・・」
ずっと飼い殺しで繋がれるなんて、だけど逆らえないなんて‥‥‥嫌‥‥‥
「嫌・・・」
膝を抱え丸くなって、私はただただ涙を流すばかり。
悲しくて泣いているんじゃない、悔しくて涙が止まらないの‥
何1つ逆らえ無かった私の立場、私1人なんてこんなものと言われた気がして。
だから余計に涙が出る。