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第26章 雲母の一芝居ｰ裏工作ｰ

「副社長ってのは当たってるな、ただ陽菜に絡んで来たが‥
ああも勘違い女も珍しい」


「小鳥遊に？
何もされなかったか‥‥と、聞く前に想像出来るな唄姫の野郎」


「恒例の大声でしたけど、オーナーさんに摘まみ出されちゃいました」


「はっ？
小鳥遊がか！？」


「逆だ凪、摘まみ出されたのは唄姫の方‥
そりゃそうだろ、場所は獅王(ｼｵｳ)社長の行き着けのレストラン、陽菜は小鳥遊家のご令嬢として行ってんだ、どっちが歩が悪い？」


「・・・そりゃ唄姫だろうよ・・・」


ちょっと待て、小鳥遊家のご令嬢として！？


陽菜がそんな行動を取った事は、一度として無いだろ‥
でなくても、ひた隠しにして来てたと言うのに。



「はあ、ママのショーを見に行った後だったんだけど凄い偶然‥
あのレストランのオーナーさんは、私が子供の頃から知っているから私の方を選んだ、それくらいは分かってますっ！」


「海外でも有名な三つ星レストランだ、ついでに獅王社長の名で予約が入っていたからな‥
それ以前に、あの振る舞いだったら、普通のレストランでも同じ対応だろうよ」


「お前ら何してんだよ‥たくっ‥‥」