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第29章 一緒に海外へｰ幸せｰ

「それよりどうするの、ママからの話？」


「行かなきゃならんだろ？
わざわざ陽菜の為に用意してくれたんだからな」


「雲母の為とも言うけど？」


そう‥少し前に、フランスに戻ったママから連絡があった‥



『ウエディングドレスとタキシードが出来たから、一度来なさいー！』


だって‥‥
来なさいって言われてもフランスだよ？
簡単には行けないじゃないのぉ―――！！



「行きたがっていただろフランスに‥
連れて行かないと‥‥陽菜をな」


「・・・雲母・・・」


覚えていてくれたなんて‥
それも、雲母と初めて１日を共にした、あのクルーズ船での他愛ない話だったのに。



「とは言っても、この惨状だ‥
どれだけ仕事を前倒しにしないといけないのか、予想も付かん」


「が‥‥頑張る‥‥」


わ‥私も予想出来ません‥
いやいや、予想したくありません。


だって間違いなく月単位の話だよ？


この３ヶ月でも大変だったのに、更に前倒しって‥
どれだけ、みんなに迷惑をかけるのかも想像出来ない。