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色絵
第6章 開花
コンセプト通り、ワタシを縛りつけて欲しがり、無茶苦茶に着物を剥ぐ先生が、直接は描かれていないのにはっきりと存在していた。
先生の本心もそこにあるのか知りたい。ワタシを欲しがっているのか…
ワタシの気持ちは絵にも表れていた。
こんなにされても、その先を欲しがるワタシがイヤらしく先生を誘っていた。
「では、午後もお待ちしてますよ。」
一旦家に帰りシャワーを浴びる。これも日課になっていた。先生にいつ触れられてもいいように身を清めていたのだ。
お屋敷に向かおうとすると雨が降りだす。スコールだった。ワタシは慌てて家に戻り傘を持つ。
少しおさまるまで家で待つという選択肢は無かった。
インターホンを押すが返事がない。
どうすべきか迷う。
でも、先生は確かに午後の約束をしたのだ。
ワタシは門をあけて庭に入る。
「失礼します。」
返事を待たずに入ったので声をかけるが広い庭で返事があるはずもない。
凄い雨…
呟いて屋敷に進む。
桜の木で曲がると先生は庭で絵を描いていた。
「先生っ」
思わず駆け寄った。
先生は傘もささずに絵を描いていたのだ。