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色絵
第7章 満開

貴女はくるりと向きを変えて去っていく。ズルズルと着物を従えて…

「ヴィーナスの誕生のポーズがわかりますか?」

先生は前回の牡丹でコンセプトを説明された。でも今回は、具体的なポーズを指示される。

「たぶん大体のイメージならわかります。」

「では、壁際までいったら振り向いて僕の方にきて、ストップをかけたらそのポーズをしてください。」

「はい。」

着物を引き摺りターンして戻る。先生の視線が全身を隈無くチェックするように動く。

「ストップ。」

ワタシは着物を持つ手を上げて秘部を隠した。

「それでいい。では始めますよ。」

先生は3メートルくらいの所にきてワタシを中心に円を描くように移動する。
いい角度を探しているようだ。

そこに椅子とテーブルを移動させ紙に向かう。

先ほどほとんど見られているとはいえ、裸でじっとしているのは恥ずかしい。

今回の歩く姿は百合のようなワタシは、どういうコンセプトなのかを考えた。

芍薬から始まる続き絵、立ち姿と歩く姿、絵にするには同じようなポーズ。

どうやって歩く姿を表現するのか…

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