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色絵
第7章 満開

「先生、今まで通り此処にお邪魔してよろしいでしょうか…」

関係が変わってしまったことで遠慮しているのだろうか。

「もちろんお待ちしていますよ。絵のレッスンも、百合の絵も今まで通りにします。
最中に話した通り、貴女が望むなら女の悦びも教えて差し上げます。」


玄関まで見送る。空は五月晴れになっていてスコールが嘘のようだった。

膠着状態だった貴女との関係が進展するきっかけ、
まさに恵みの雨だな…

貴女が出ていったあと、一人振り返って雨に感謝した。




屋敷を出て家に戻る。
先生を体内に迎え入れた感覚が残っていた。

初めて喪失した時のような、嬉しい疲労感だった。

そして先生と一つになれた喜びで心も満たされていた。
今日で週末に入るけど、先生と一緒にいるような感覚になる。とても幸せな気分だった。


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