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色絵
第7章 満開

夫に悟られながら家内で簡単に行われていた密通。

すべてが淫靡でありながら、ワタシの体は絵の妻を疑似体験して熱くなる。

「まだあるんですよ。当時のまま保存されている絵が…」

先生が紐で閉じられた本のようなものを出す。

表紙には『性通手技』と書かれていた。

「四十八手はご存知ですか?」

「名前だけは。」

「今でいえば体位と行為のマニュアルですよ。
見てご覧なさい。」

先生に言われるままに本を開く。
最初はまた読めない文字が続く。

1枚めくる。

「ひゃっ…」

ワタシは慌てて本を閉じてしまった。


「駄目ですよ。ちゃんと見なきゃ。
最初に書かれているのです。

男女の交わりは不思議なもの。しかし、単純なようで難しい。
それぞれの体型や持ち物、相性により左右される場合こそ、技を磨き互いに善くなるべきだ。と

意外に当時の方が性に関することは、あからさまに語られていて、
後世に遺すべくこの書は作られたと。

学術的な見地から本を作る為に、実際に行為の最中に解説しながら絵を書かせ説明を入れたと書いてあります。」

「そうなんですね。」

字は読めないけど絵がとてもリアルに書いてある。

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