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色絵
第7章 満開

密通されるとわかっていながら、差し出すしかない。

嫌なら、女中なり下男を雇えるほど裕福でなければならない。

それには出世しなければならず、上司にゴマをするには家に招いて接待しなければならない。

家に呼べと言われたら、妻や娘を差し出すと、

『厠を案内せい』と言われたら、お前の女を抱くぞと宣言されたもの。

家人は堪えて戻りを待つしかない。

そんなことが横行していたのです。

でもこの女性、辛そうですか?」


「悔しそうにも見えますが、悦んでいるようにも見えます。」

「この絵はコトの最中に描かれた絵だとあるのです。
巨根自慢の男が部下の妻を犯し、連れの絵描きにその場で描かせているのです。」

「そ、そんな…」

「一度填めたら忘れぬ巨根、女は初めは嫌がるも、その味に茶碗を震わせ喜んで、
この絵をネタに何度も体を開かされたが、
果たして脅されたからか、味に狂っていたやら、真意は闇の中…

と、この辺に書いてあるそうです。」

先生が説明書きを指差しながら話される。


絵のおどろおどろとした筆遣い、女の微妙な表情、誇大に描かれたのか実際に巨根だったのか…


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