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色絵
第9章 猫
「ところで体に変化はありますか?」
「これ何ですか?
中で大きくなっています。」
「それだけですか?」
「なんだかムズムズして熱いです。」
「効果が出てきたようですね。今日は叱ったりしませんからたっぷりそれの味を堪能していてください。」
一つ目の色づけを始め、二つ目を描き始めた。貴女はモジモジしている。
中にあるものはどんどん大きくなっていく。ムズムズ痒いような熱いような…
早く外して先生の筆で思い切り擦って欲しい。
気持ちいいけど足りない。
先生は黙々と絵に取り組んでいる。
欲しい。
シテ欲しい…
「ずいきってご存知ですか?」
「っはっ…いえ」
ワタシは妖しい声を洩らしてしまう。
「ックク…だいぶ良いみたいですね。
貴女の中に在るものの正体です。」
「っう…何なんですか。」
「植物らしいですが、江戸時代から愛用されていた玩具です。
献上されたそのものらしいですからね。
たぶん良いものだと思いますよ。」
「せんせぇ…」
「辛いですか?
貴女の水分を吸収してどんどん膨らみますよ…
貴女の蜜が外まで溢れるようになるまでになったら、完成です。
もう少し戯れててくださいね。」