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色絵
第3章 デッサン
白い着物から、自分の服に着替えると、汚れたような気分になった。
何だか目もチカチカするようだ。
「身に付けている色や香りって、意外と邪魔になるものでしょう?」
玄関まで送ってくださる先生の言葉。
「本当にそうですね。」
先生は好きな時間に好きなように来ていいと言ってくださった。
ワタシはもう一度庭木に癒され先生のお宅をあとにした。
家に帰り夕飯の支度をする。ぼぅっとしたり、にやけたりしながら、夫の帰りを待つ。
夫の帰宅は少し遅く、ワタシは教室の話をかいつまんで話す。
やはり疲れているようで、余り興味がなさそうだった。
翌朝、ワタシの機嫌がよいことに夫が気づいた。
「教室始めてよかったな。」
夫は疲れていたけど、ちゃんと話は覚えていてくれた。
「いってらっしゃい。」
快く送り出すことが出来た。
人間目標があるとこうも変わるものだろうか…
家事をするのも楽しく、身支度を済ませる。
9時には先生のお宅に着いていた。