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色絵
第11章 無花果
「いずみっ…愛してますっ」
最奥にたぎりのすべてを注ぐ。
せんせぇ…愛してるっ
その言葉を最後に貴女は反応がなく、失神というより昏睡状態に近かった。
貴女に口づけをして余韻を楽しもうにも反応がない。
優しく撫でてシーツをかける。
立ち上がると扉が開いていて、沙絵が途中から見ていたようだ。
拳を握りぷるぷると震えている。
「お父様、話がしたい。」
それだけ言って廊下に出ていった。
きちんと話をして沙絵との関係を正すべきだ。僕は着物をきて彼女の後を追った。
先生がいない。
ワタシは部屋を出る。
また、あの部屋の扉が開いている。
今日はほとんど開いている。
まさか…
まさかね…
先生はあれだけはっきりとワタシを愛していると、沙絵さんに言った。
まさか…
ワタシは部屋に近づいていく。
「ねっ…簡単にやめられるわけないでしょ?」
ジュル…ジュプ
「沙絵っ離してくれっ…」
「私の手を?先生の手を?」
「やめろっ…」
「んふっ…」
ジュルル…
「こんなにおっきくして、説得力ないわね。
いいのよ。いずみって呼んでも…」
んぁあ…やめっ…やめてくださいっ…