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色絵
第6章 開花

貴女の瞳は潤み涙になりそうなギリギリまで来ているが、それは恐怖や悲しみでなく欲に因るものだった。


「着物を足さなければならないね。」

紫の帯を下腹部の腰巻きが見えてしまっている部分を隠すように渡す。

着物は椅子の背もたれに掛け床に付いた部分を椅子を囲むように床に拡げた。

着物から抜け出た牡丹の精が、またも椅子に括られて座らされる。
儚い想いを断たれて、そこで開花してしまった絵。

描かなくとも、もうそこに絵のような貴女がいた。

「牡丹の精みたいですよ。
でも、まだ色が足りませんね。
色合わせで気づきました。
貴女、これが好きでしょう。
それとね。暴れたりもがいたら痕になってご主人に気付かれてしまうから、気を付けてくださいね。」

先生がワタシに見せたのは筆だった。

「えっ?」

先生が屈んだけど膝の高さに顔が見えるだけで、手元は見えない。

足首から膝を通り内側の敏感な部分をなぞりあげられた。

ふぁぁ…

声を抑えられない。

「そう、いい反応です。少し乱れてもらいますね。」

ツツゥゥウ…

反対の足もなぞられる。

ンあっ…


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