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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第14章 第三話 【観玉寺の廃妃】 祭りの夜
老婆は言うだけ言うと、硬直しているユンの肩を気安く叩いた。
「まあ、淑媛さまも幸か不幸か王さまに棄てられて、こんな辺鄙な寺に流されてしもうた。あんたら夫婦が寄りを戻すなら今のうちじゃでの、旦那さま、まあ、今夜は気張りなされ」
老婆は歯の抜け落ちた口を大きく開け、ほっほっと笑った。傍らの息子を一瞥し、
〝帰(け)ぇるぞ〟とさっさと先に立って歩き出す。
息子が慌てて後を追いかけていった。
「何なんだ、あの婆さんは」
ユンが思いきり眉をしかめている。
「そなたもそなただぞ。あれでは、私が色香に迷って人妻を無理に奪ったようではないか。また妙な噂が流れでもしたら、何とするのだ」
「まあ、淑媛さまも幸か不幸か王さまに棄てられて、こんな辺鄙な寺に流されてしもうた。あんたら夫婦が寄りを戻すなら今のうちじゃでの、旦那さま、まあ、今夜は気張りなされ」
老婆は歯の抜け落ちた口を大きく開け、ほっほっと笑った。傍らの息子を一瞥し、
〝帰(け)ぇるぞ〟とさっさと先に立って歩き出す。
息子が慌てて後を追いかけていった。
「何なんだ、あの婆さんは」
ユンが思いきり眉をしかめている。
「そなたもそなただぞ。あれでは、私が色香に迷って人妻を無理に奪ったようではないか。また妙な噂が流れでもしたら、何とするのだ」