この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第15章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再生
母親に手を引かれたソリはうっとりと明姫を眺め、ソリからすべての事情を聞いている母親はまるで仏を拝むように明姫に向かって両手をすり合わせていた。
都から来たのは男たちだけではなく、女官も何人かいる。そして、輿のすぐ脇に守るように控えるのはむろん明姫と共に都に帰還するヒャンダンであった。
何と、ヒャンダンの足許には一匹の犬が畏まっている。そう、小花も一行と一緒に都に行くのだ。当初、小花はもとより観玉寺に置いていくつもりだった。しかし、当の犬の方が明姫にすり寄って離れず、無理に引き離そうとすると、聞くのも堪えられないような哀れっぽい声で鳴く。そのため、やむなく同行することになったという経緯があった。
都から来たのは男たちだけではなく、女官も何人かいる。そして、輿のすぐ脇に守るように控えるのはむろん明姫と共に都に帰還するヒャンダンであった。
何と、ヒャンダンの足許には一匹の犬が畏まっている。そう、小花も一行と一緒に都に行くのだ。当初、小花はもとより観玉寺に置いていくつもりだった。しかし、当の犬の方が明姫にすり寄って離れず、無理に引き離そうとすると、聞くのも堪えられないような哀れっぽい声で鳴く。そのため、やむなく同行することになったという経緯があった。