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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第15章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再生
清慈や慈然は泣いていた。幼い彼らには、明姫は綺麗で優しいお姉さんのような存在だったのだ。ちなみに、ずっと後の話になるが、慈慶の後は清慈が観玉寺を引き継いだ。
「ヒャンダン」
輿の中から呼ぶと、すぐにヒャンダンが近づいてくる。
「何でしょう?」
「もう一度、外に出ても良いかしら。あと少しだけ、お寺をよく見て、この眼に灼きつけておきたいの」
「判りました」
外から正面の扉が開かれ、明姫はヒャンダンの手を借りて地面に降り立った。
「ヒャンダン」
輿の中から呼ぶと、すぐにヒャンダンが近づいてくる。
「何でしょう?」
「もう一度、外に出ても良いかしら。あと少しだけ、お寺をよく見て、この眼に灼きつけておきたいの」
「判りました」
外から正面の扉が開かれ、明姫はヒャンダンの手を借りて地面に降り立った。