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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第16章 第四話 【永遠の少女】 愛しき者
だが、明姫は彼と出逢ったことを後悔したことなんて一度もなかった。彼と出逢わない平坦な人生などに何の意味があるだろう。彼と出逢ったからこそ、彼の側で生きられたからこそ、明姫の人生はより生き生きと輝きを放ったのだ。
誰かを好きになるということ、愛し愛されることの歓びもすべてこの男が教えてくれた。彼と出逢ったことに感謝こそすれ、悔いた憶えはない。
「明姫は今、ここで死ねと言われても何の躊躇いもないほど幸せです」
「―」
ユンがハッとした表情になった。
ややあって、彼の大きな手のひらが明姫の艶やかな髪を愛おしむように撫でた。
誰かを好きになるということ、愛し愛されることの歓びもすべてこの男が教えてくれた。彼と出逢ったことに感謝こそすれ、悔いた憶えはない。
「明姫は今、ここで死ねと言われても何の躊躇いもないほど幸せです」
「―」
ユンがハッとした表情になった。
ややあって、彼の大きな手のひらが明姫の艶やかな髪を愛おしむように撫でた。