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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第2章 第一話 【桜草】 戸惑いと、ときめきと
「九年前の事件は今も禁忌だ。ソンドンは、その禁忌に触れてしまった。私は自分がつくづく情けない。どうして、ソンドンをもっと強く引き止めなかったのだろうかと今でも後悔ばかりだ」
「あなたのせいじゃないわ、ユン。九年前、誰もが明らかにおかしいと思っても、領相大監を糾弾することはできなかったのよ。そして、それは国王殿下でさえ同じだった」
幾度、顔を見たこともない国王を恨めしく思ったか知れない。王命によって隠密裡に動いていた最中、長官も副官である父も生命を失ったのだ。なのに、国王は我が身可愛さに動こうとはしなかった。
「あなたのせいじゃないわ、ユン。九年前、誰もが明らかにおかしいと思っても、領相大監を糾弾することはできなかったのよ。そして、それは国王殿下でさえ同じだった」
幾度、顔を見たこともない国王を恨めしく思ったか知れない。王命によって隠密裡に動いていた最中、長官も副官である父も生命を失ったのだ。なのに、国王は我が身可愛さに動こうとはしなかった。