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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第18章 第四話 【永遠の少女】 謀(はかりごと)
「確かに小花の様子は尋常ではありません。だからこそ、私は和嬪さまにここをお通しするわけにはゆかないのです」
「どういうこと? 私が身籠もっているから? そんなのは関係ないわ。小花は我が子も同然の犬なのよ。病気になって苦しんでいるのに、知らないふりなんて、できない」
明姫の眼に熱いものが滲んだ。ウンの死が知らされたのは、既に幼子が旅立った後のことだった。懐妊中のため、大事を取り、明姫には最後まで知らされなかったのだ。
代わりに嫡母である中殿がウンを看取った。明姫に容態の急変を知らせないことは医師の判断でもあり、中殿もそれに同意したのだと聞かされた。
「どういうこと? 私が身籠もっているから? そんなのは関係ないわ。小花は我が子も同然の犬なのよ。病気になって苦しんでいるのに、知らないふりなんて、できない」
明姫の眼に熱いものが滲んだ。ウンの死が知らされたのは、既に幼子が旅立った後のことだった。懐妊中のため、大事を取り、明姫には最後まで知らされなかったのだ。
代わりに嫡母である中殿がウンを看取った。明姫に容態の急変を知らせないことは医師の判断でもあり、中殿もそれに同意したのだと聞かされた。