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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第18章 第四話 【永遠の少女】 謀(はかりごと)
明姫の許を訪れた時、たまに思い出したように小花の様子も見にいった。相変わらず、人懐こい犬は彼を認めると、尻尾をちぎれそうなほど振り立てて歓迎の意を表した。
彼は寄ってくる小花の頭を撫で、ついでに咽を撫でてやると気持ち良さげに眼を閉じて、されるがままになっていた。
―国王殿下は和嬪さまだけでなく、その愛犬にまでお甘い。
などと陰口をたたかれる有様であった。本当はもっと頻繁に顔を見せてやりたかったのだけれど、国王自らが現れると、世話係の若い女官は気の毒なほど狼狽える。
それに気が引けて間遠にはなっていたものの、けして小花を疎んじていたわけではなかったのだ。
彼は寄ってくる小花の頭を撫で、ついでに咽を撫でてやると気持ち良さげに眼を閉じて、されるがままになっていた。
―国王殿下は和嬪さまだけでなく、その愛犬にまでお甘い。
などと陰口をたたかれる有様であった。本当はもっと頻繁に顔を見せてやりたかったのだけれど、国王自らが現れると、世話係の若い女官は気の毒なほど狼狽える。
それに気が引けて間遠にはなっていたものの、けして小花を疎んじていたわけではなかったのだ。