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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第18章 第四話 【永遠の少女】 謀(はかりごと)
明姫は微笑み、静かな声音で告げた。
「殿下とそなたの気持ちはありがたいけれど、ここを離れる気はないの」
二人が自分に打撃を与えないようにと気を遣ってくれているのなら、やはり、ここは真相には気づかないふりを通す方が良い。
「たとえ殿下のご命令であろうと、私は宮殿を去るつもりはないのよ」
明姫はもう一度繰り返し、ヒャンダンをじいっと見つめた。そして、この刹那、忠実無比な尚宮は悟ったのだ。
和嬪さまは既に小花が毒殺されたことをご存じなのだ! 考えてみれば、明姫ほどの聡明な女性が小花のあの酷(むご)い死に方に不審を抱かない方がおかしい。所詮、この方の前では隠し通せることではなかったのだ。
「殿下とそなたの気持ちはありがたいけれど、ここを離れる気はないの」
二人が自分に打撃を与えないようにと気を遣ってくれているのなら、やはり、ここは真相には気づかないふりを通す方が良い。
「たとえ殿下のご命令であろうと、私は宮殿を去るつもりはないのよ」
明姫はもう一度繰り返し、ヒャンダンをじいっと見つめた。そして、この刹那、忠実無比な尚宮は悟ったのだ。
和嬪さまは既に小花が毒殺されたことをご存じなのだ! 考えてみれば、明姫ほどの聡明な女性が小花のあの酷(むご)い死に方に不審を抱かない方がおかしい。所詮、この方の前では隠し通せることではなかったのだ。