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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第19章 第四話 【永遠の少女】 嫉妬
「まっ、まさか、そんなことが」
「儂も最初はこの耳を疑いましたよ。しかし、更に念には念を入れて部下に詳細を調べさせましたところ、和嬪は間違いなくあの男の娘だと判明しました」
その言葉を合図とするかのように、この腹黒い兄妹は顔を見合わせた。
二人にとって、最早とうに記憶の底へと追いやられていたある人物が時ここに至り、急速に浮上してきた。それは思い出したくもない男だった。十五年前、捕盗庁の副官を務めていた蘇承基(ソスンギ)。あろうことか、国王の寵愛第一の側室和嬪は蘇承基の娘だというのだ。
「儂も最初はこの耳を疑いましたよ。しかし、更に念には念を入れて部下に詳細を調べさせましたところ、和嬪は間違いなくあの男の娘だと判明しました」
その言葉を合図とするかのように、この腹黒い兄妹は顔を見合わせた。
二人にとって、最早とうに記憶の底へと追いやられていたある人物が時ここに至り、急速に浮上してきた。それは思い出したくもない男だった。十五年前、捕盗庁の副官を務めていた蘇承基(ソスンギ)。あろうことか、国王の寵愛第一の側室和嬪は蘇承基の娘だというのだ。