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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第19章 第四話 【永遠の少女】 嫉妬
そう言い置いて、兄は早々に座布団を蹴立てるように立っていった。
それからしばらくの間、大妃は誰をも近づけず、一人物想いに耽った。
ずっと虚空を睨み据えていた大妃が眼を瞑った。そのままで黙考していた時間はわずかなものだった。やがて、大妃の眼がカッと見開かれた。
やむをえない。大妃は無意識の中に爪を手の甲に立てる。あまりに力を加えたため、白い苦労知らずの手には細く傷跡が走り、薄く血が滲んだ。
子はまたできる。王はまだ二十七歳と若いのだ。これから新しい側室を迎えれば、王子も王女も山ほども生まれるだろう。
それからしばらくの間、大妃は誰をも近づけず、一人物想いに耽った。
ずっと虚空を睨み据えていた大妃が眼を瞑った。そのままで黙考していた時間はわずかなものだった。やがて、大妃の眼がカッと見開かれた。
やむをえない。大妃は無意識の中に爪を手の甲に立てる。あまりに力を加えたため、白い苦労知らずの手には細く傷跡が走り、薄く血が滲んだ。
子はまたできる。王はまだ二十七歳と若いのだ。これから新しい側室を迎えれば、王子も王女も山ほども生まれるだろう。