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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第20章 第四話 【永遠の少女】 永遠に理解し得ぬ二人
「私はそなたを見ていると、あの女を思い出すのだ」
 大妃は依然として明姫の方を見ようともしない。その話しぶりは極めて淡々としていたが、それだけに、かえって大妃の内にこめられた負の感情を余すところなく伝えてくる。
 負の感情―、この場合は憎悪だけでなく、やるせなさや怨念、妬み、ありとあらゆる恨み辛みが凝り固まっているのかもしれない。
 〝あの女〟というのがそも誰を指すのかは明姫にも薄々察しはついた。
「孔淑媛さまにございますか?」
「そなたは孔淑媛を知っておるのか」
 初めて明姫に向けて発せられた会話らしい会話だ。明姫は折角の話の緒(いとぐち)を逃すまいと、勢い込んで応えた。
「少しは存じております」
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