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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第21章 第二部【身代わりの王妃】 王の花嫁
ユンが驚愕したのは娘の顔を見たその刹那だった。
「―っ」
思わず息を呑み、娘の顔をまじまじと見つめてしまう。
「明姫?」
呟いてから、ハッと我に返った。今の言葉を聞かれただろうか? さりげなく周囲を窺っても、それと判っても態度に出すほどの愚か者はこの場にはいないだろう。
「いかがですかな、殿下」
娘の後から続いて入室してきた領議政もまた浅黒い狸顔に満面の笑みを浮かべている。