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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第22章 第二部【身代わりの王妃】 稚(おさ)な妻
稚(おさ)な妻
国王直宗の婚礼が盛大かつ厳粛に執り行われたのは、その年の七の月に入ったばかりのある日であった。
国王が儀式に着用する礼装―連ねた玉を垂らした冠を被り、正装した王は三十九歳の壮年に達している。若い頃からその美麗な容貌はつとに聞こえていたが、年を経てもなお、その端正な面に変わりはなかった。かえって、二十代の頃にはなかった重厚さと辺りを圧倒するかのような存在感を増している。
秀でた額と通った鼻筋、男にしては端正すぎるほど整った美貌にいささかの衰えもないが、三十を過ぎてから蓄え始めた髭だけが唯一、変わった部分といえるかもしれない。
国王直宗の婚礼が盛大かつ厳粛に執り行われたのは、その年の七の月に入ったばかりのある日であった。
国王が儀式に着用する礼装―連ねた玉を垂らした冠を被り、正装した王は三十九歳の壮年に達している。若い頃からその美麗な容貌はつとに聞こえていたが、年を経てもなお、その端正な面に変わりはなかった。かえって、二十代の頃にはなかった重厚さと辺りを圧倒するかのような存在感を増している。
秀でた額と通った鼻筋、男にしては端正すぎるほど整った美貌にいささかの衰えもないが、三十を過ぎてから蓄え始めた髭だけが唯一、変わった部分といえるかもしれない。