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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第22章 第二部【身代わりの王妃】 稚(おさ)な妻
「大丈夫か?」
 優しい声音だ。こんな酷いことをする人のものとは思えない。心配するくらいなら、最初からしないで欲しい。春花は恨めしく思った。まだ咳き込みながら、それでもやっとの想いで首を振った。
「参ったな、まさか、酒も飲めないと思わなかった。そなたの父は随分と箱入り娘に育てたのだな」
 父のことを持ち出されて、ムッとしたけれど、相手が国王では逆らえない。春花が唇を噛み、うなだれていると、言われた。
「顔を上げなさい」
 それでもまだうつむいていると、やや強い口調で言われる。
「顔を上げるんだ」
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