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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第23章 第二部【身代わりの王妃】 抜け殻
ユンは数日に一度は必ず温嬪の許を訪れている。というより、明姫が亡くなってからは、特に執着する妃もいなかったため、どの妃への態度も必然的に分け隔てなくなっていたのだ。
今日も温嬪の殿舎を訪ねたら、尚宮や女官たちが色を失って温嬪を探し回っていた。温嬪はこうして、しょっちゅう殿舎を抜け出し、〝王女の散歩〟に出かける。
「だって、殿下。王女さまをたまには連れ出して散歩させて差し上げなければ、病気になって死んでしまいます」
口を尖らせる温嬪に、ユンは頷いた。
「そうだな。だが、散歩はもう十分したろう。今日はこれで殿舎に戻らないと」
今日も温嬪の殿舎を訪ねたら、尚宮や女官たちが色を失って温嬪を探し回っていた。温嬪はこうして、しょっちゅう殿舎を抜け出し、〝王女の散歩〟に出かける。
「だって、殿下。王女さまをたまには連れ出して散歩させて差し上げなければ、病気になって死んでしまいます」
口を尖らせる温嬪に、ユンは頷いた。
「そうだな。だが、散歩はもう十分したろう。今日はこれで殿舎に戻らないと」