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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第23章 第二部【身代わりの王妃】 抜け殻
「中殿、入るぞ。具合が悪いと聞いたが、大丈夫―」
扉を開け声をかけたユンの眼に映じたのは、寝所の奥に整然とのべられた絹の夜具だった。王妃は掛け布団を被っている。頭まですっぽりと被っているためか、布団はこんもりと人の形に膨らんでいるけれど、顔がまったく見えない。
やれやれ、本当に子どものような娘だな。
ユンは苦笑めいた笑いを刻み、布団に近寄った。
「中殿、具合が悪いと聞いて―」
そこでユンは不自然さに漸く思い至った。小山のように膨らんだ布団の形が人ひとり寝ているとは信じられないほど歪だ。
扉を開け声をかけたユンの眼に映じたのは、寝所の奥に整然とのべられた絹の夜具だった。王妃は掛け布団を被っている。頭まですっぽりと被っているためか、布団はこんもりと人の形に膨らんでいるけれど、顔がまったく見えない。
やれやれ、本当に子どものような娘だな。
ユンは苦笑めいた笑いを刻み、布団に近寄った。
「中殿、具合が悪いと聞いて―」
そこでユンは不自然さに漸く思い至った。小山のように膨らんだ布団の形が人ひとり寝ているとは信じられないほど歪だ。