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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第23章 第二部【身代わりの王妃】 抜け殻
ここを初めて訪れた日、ユンは明姫に頼み込んで膝枕をして貰った。明姫の膝はやわらかくて、温かかくて、彼が幼時から切ないほど欲してもけして得られなかった母の温もりを束の間、与えてくれた。
「膝枕」
呟くと、春花が愛らしく小首を傾げた。
「何か仰せになりましたか?」
彼はハッと我に返り、〝いや〟と小さく首を振った。その面に淋しげな笑みを刷いているのに気づいたのか、春花が重ねて問うてくる。
「何かお気に掛かることでも?」
「いや、ふと思い出したことがあるのだ」
「膝枕」
呟くと、春花が愛らしく小首を傾げた。
「何か仰せになりましたか?」
彼はハッと我に返り、〝いや〟と小さく首を振った。その面に淋しげな笑みを刷いているのに気づいたのか、春花が重ねて問うてくる。
「何かお気に掛かることでも?」
「いや、ふと思い出したことがあるのだ」