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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第24章 第二部【身代わりの王妃】 ひそやかな恋情
王妃付きの金尚宮はもう五十近い大ベテランで、後宮仕えも長い。主人となった若い王妃に忠誠を尽くす人物ではあるが、流石に大妃に直々呼び出され詰問されたとすれば、事の真相を話さなければならなかったに違いない。
つまり、新婚まもない国王夫妻がいまだに褥を共にしておらず、王妃は清らかな処女(おとめ)だということだ。
ユンは扉の前に立つ女官に目顔で頷いた。心得た女官二人がさっと両脇から扉を開く。
「母上、良い加減になさいませ」
可哀想に、春花は上座の大妃の前に引き立てられるようにして座り、うつむいている。か細いその後ろ姿を見て、ユンは腹立たしさを隠せない。
つまり、新婚まもない国王夫妻がいまだに褥を共にしておらず、王妃は清らかな処女(おとめ)だということだ。
ユンは扉の前に立つ女官に目顔で頷いた。心得た女官二人がさっと両脇から扉を開く。
「母上、良い加減になさいませ」
可哀想に、春花は上座の大妃の前に引き立てられるようにして座り、うつむいている。か細いその後ろ姿を見て、ユンは腹立たしさを隠せない。