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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第25章 第二部【身代わりの王妃】 想いのゆくえ
後の二人はそれぞれ第三王女の生母である沈貴人(シムキイン)と残念ながら御子を授からなかった安昭儀(アンソイ)だ。この二人も性格は至って穏やかであり、一緒にいて気分を害するようなことはない。三人ともに王の寵愛をめぐって妍を競うようなタイプでないのは幸いだった。
そのせいで、側室が五人いる後宮ではあるが、表立った波風が立った試しはない。最古参の賢嬪は入内したときから権高で嫉妬深く彼を辟易させたが、国王からの夜のお召しもまったく途絶えて十数年、流石に諦めの境地に達したのか、今は牙を抜かれた猪のように大人しくしている。
そのせいで、側室が五人いる後宮ではあるが、表立った波風が立った試しはない。最古参の賢嬪は入内したときから権高で嫉妬深く彼を辟易させたが、国王からの夜のお召しもまったく途絶えて十数年、流石に諦めの境地に達したのか、今は牙を抜かれた猪のように大人しくしている。