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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第25章 第二部【身代わりの王妃】 想いのゆくえ
「中殿! こちらへ来るのだ」
普段は声を荒げることのない王が怒鳴った。かなり苛立っているらしい。
「いや、いやいや」
春花はうわ言のように繰り返し、金尚宮の肩に顔を伏せて泣き出した。国王の命に従わないなど前代未聞、この場で切り捨てられても文句は言えない立場ではあるけれど、これだけ怯えて泣きじゃくる王妃を王に引き渡すことはできなかった。
金尚宮は春花を背後に庇うように立ち、頭を深々と下げた。
「殿下、畏れながら、今宵は中殿さまはこれ以上、殿下のお相手は無理かと拝察仕ります」
「そなたの意見を聞いてはいない。中殿をこちらに渡せばそれで良いのだ」
普段は声を荒げることのない王が怒鳴った。かなり苛立っているらしい。
「いや、いやいや」
春花はうわ言のように繰り返し、金尚宮の肩に顔を伏せて泣き出した。国王の命に従わないなど前代未聞、この場で切り捨てられても文句は言えない立場ではあるけれど、これだけ怯えて泣きじゃくる王妃を王に引き渡すことはできなかった。
金尚宮は春花を背後に庇うように立ち、頭を深々と下げた。
「殿下、畏れながら、今宵は中殿さまはこれ以上、殿下のお相手は無理かと拝察仕ります」
「そなたの意見を聞いてはいない。中殿をこちらに渡せばそれで良いのだ」