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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第25章 第二部【身代わりの王妃】 想いのゆくえ
往来の両側には煌々と灯を点した提灯が並んでいる。眼にも鮮やかな緋色の布張りのそれが軒下にずらりと掛かっている光景は何とも艶めかしい。いかにも色町らしい淫猥さと艶っぽさが町全体に漂っているようで、春花は居たたまれない想いで道を歩いていた。
道の向こうから男女の二人連れが歩いてくる。男は三十代半ばほどで、いかにも富裕な商人といった体だ。その男にしなだれかかっているのは妓生だろう、高々と結い上げられた複雑な髪型や派手すぎる衣装からもひとめで知れる。妓生といっても、もう二十歳は過ぎているのかもしれない。厚化粧でごまかそうとしても、年齢が今一つごまかせていない。
道の向こうから男女の二人連れが歩いてくる。男は三十代半ばほどで、いかにも富裕な商人といった体だ。その男にしなだれかかっているのは妓生だろう、高々と結い上げられた複雑な髪型や派手すぎる衣装からもひとめで知れる。妓生といっても、もう二十歳は過ぎているのかもしれない。厚化粧でごまかそうとしても、年齢が今一つごまかせていない。