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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第26章 第二部【身代わりの王妃】 哀しみの果て
ユンが春花を散歩に誘ったのは、それからひと月後、九月の終わりのある朝であった。
日中はまだまだ真夏並の暑熱だが、朝夕に吹く風は涼しく、確実に季節が夏から秋へとうつろいゆくのを肌で知る時季だ。
春花が意識を取り戻したその日から、ユンは中宮殿を訪れるのは一切止めた。その方が彼女を心身ともにゆっくりと休養させてやれると判断したからだ。
よく晴れた初秋の空がひろがる気持ちのよい朝だった。ユンは春花と並んで広大な庭園をそぞろ歩きながら、改めて眺めた。
日中はまだまだ真夏並の暑熱だが、朝夕に吹く風は涼しく、確実に季節が夏から秋へとうつろいゆくのを肌で知る時季だ。
春花が意識を取り戻したその日から、ユンは中宮殿を訪れるのは一切止めた。その方が彼女を心身ともにゆっくりと休養させてやれると判断したからだ。
よく晴れた初秋の空がひろがる気持ちのよい朝だった。ユンは春花と並んで広大な庭園をそぞろ歩きながら、改めて眺めた。