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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り 
 たかが下っ端の女官風情が畏れ多くて、到底竜顔を見られるはずがない。明姫はただ震えながら両手をつかえ、額が地面にこすれんばかりに頭を下げているのが精一杯であった。
「そなたはもう、下がりなさい」
 明姫がこれ以上、ここに居続けても、かえって大妃の怒りを煽るだけだと考えたのか、王は優しい声音で言った。
 その声があまりに優しげなものだったので、明姫は涙が出そうになった。この場で皆が明姫に冷たいまなざしを注ぐ中で、たった一人、優しさを見せてくれたのが至高の存在であるはずの国王だった―そのことは、大きな愕きでもあった。
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