この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第5章 第一話【桜草】 別離という選択

どうやら、ユンの心が既に庭に向かっているのをクヒャンはお見通しのようである。
「お祖母さま、ありがとうございます」
ユンは立ち上がり、丁重に頭を下げた。ユンが室を出ていこうとしたその刹那、クヒャンは声をかけた。
「一年前、あなたを初めて見た時、あなたの上に私は鳳凰を見たわ。あなたは一体―」
言いかけて、クヒャンは次の言葉を言わなかった。
物問いたげなユンに向かい、彼女は往年の美貌を窺わせる若やいだ面をほころばせた。
「お祖母さま、ありがとうございます」
ユンは立ち上がり、丁重に頭を下げた。ユンが室を出ていこうとしたその刹那、クヒャンは声をかけた。
「一年前、あなたを初めて見た時、あなたの上に私は鳳凰を見たわ。あなたは一体―」
言いかけて、クヒャンは次の言葉を言わなかった。
物問いたげなユンに向かい、彼女は往年の美貌を窺わせる若やいだ面をほころばせた。

