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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第5章 第一話【桜草】 別離という選択
明姫は小さく首を振った。
「今でもまだ、あの夜の夢を見るのです」
真っ赤に夜空を焦がしていた焔が魔物のようにぱっくりと口を開け、自分を飲み込もうとしている夢を。
「とうに記憶の底に沈んでいると思ったものがある時、突如としてぽっかりと顔を出すのです」
「可哀想に」
ユンは再び褥に身体を横たえた。背後から抱き寄せられ、明姫も押し倒されるような形で横たわる。彼の腕が乳房のすぐ下に回されていた。
「今でもまだ、あの夜の夢を見るのです」
真っ赤に夜空を焦がしていた焔が魔物のようにぱっくりと口を開け、自分を飲み込もうとしている夢を。
「とうに記憶の底に沈んでいると思ったものがある時、突如としてぽっかりと顔を出すのです」
「可哀想に」
ユンは再び褥に身体を横たえた。背後から抱き寄せられ、明姫も押し倒されるような形で横たわる。彼の腕が乳房のすぐ下に回されていた。