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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第5章 第一話【桜草】 別離という選択
今、明姫は向かい合うような体勢でユンの膝に乗せられていた。
「そなたには本当に申し訳ないことをした」
明姫がその言葉に、顔を上げて彼を見た。
「私が何も知らないと思っているのか? 両親やすべてを失い母親の実家に身を寄せたそなたに刺客を送って殺そうした者―。それが誰であるか判らないわけがない。崔尚宮は可愛い姪を守るため、そなたを後宮に仕えさせることを決意したに違いない」
明姫の背に回したユンの手に力が入った。
「済まない。領議政は臣下とはいえ、私の伯父だ。その伯父がそなたの大切な家族を奪った。私がそなたの素性を知っていると言えなかったのは、私が王であることもむろん関係している。
「そなたには本当に申し訳ないことをした」
明姫がその言葉に、顔を上げて彼を見た。
「私が何も知らないと思っているのか? 両親やすべてを失い母親の実家に身を寄せたそなたに刺客を送って殺そうした者―。それが誰であるか判らないわけがない。崔尚宮は可愛い姪を守るため、そなたを後宮に仕えさせることを決意したに違いない」
明姫の背に回したユンの手に力が入った。
「済まない。領議政は臣下とはいえ、私の伯父だ。その伯父がそなたの大切な家族を奪った。私がそなたの素性を知っていると言えなかったのは、私が王であることもむろん関係している。