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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第6章 第二話 【桔梗の涙】 予知夢
 ヒャンダンはまた微笑み、問いかけた。
「白粉(おしろい)と頬紅をいつもより少し濃くしておきましょうか? そうすれば、お顔の色をわずかなりとも明るく見せられますわ」
「ありがとう。それでは、そうしてちょうだい」
 明姫の言葉にヒャンダンは頷き、明姫のつややかな白い膚に丁寧に白粉を乗せてゆく。陶磁器のようになめらかな膚は普段は特に白粉など付けなくても十分に美しい。
 化粧を終えた後は、漆黒の長い髪をやはり丁寧に梳り、一つに編んでから後頭部で纏める。
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