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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第6章 第二話 【桔梗の涙】 予知夢

昨夜、ユンと寝所に入るまではあれほど生き生きと咲き誇っていた花たちが一夜明けた今は無残に散っている。しかも、大輪の純白の百合は嘘のように花びらも茶色っぽく変色していた。
何日も経ったのであればともかく、たった一晩でここまで枯れてしまうことがあるものだろうか。その時、明姫もヒャンダンも一様に脳裏をよぎったのは同じ想いであった。現実には俄(にわか)に信じがたいことではあるけれど、今、眼の前で哀れにも花びらを散らした花を眼にしていては到底信じないわけにはゆかない。
何日も経ったのであればともかく、たった一晩でここまで枯れてしまうことがあるものだろうか。その時、明姫もヒャンダンも一様に脳裏をよぎったのは同じ想いであった。現実には俄(にわか)に信じがたいことではあるけれど、今、眼の前で哀れにも花びらを散らした花を眼にしていては到底信じないわけにはゆかない。

