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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
その時、明姫はお付きのヒャンダンと話し込んでいる最中であった。王妃が昨日、急に倒れた知らせはもちろん、ここにも届いている。どうやら急性の食あたりらしいと伝えられていたが、その容態は依然としてはかばかしくないと聞き、明姫は都の郊外の寺まで平癒祈願に行こうと話していたところだった。
「しかしながら、こう申し上げては何ですが、中殿さまは大妃さまの姪御さまに当たられます。大妃さまは淑媛さまを眼の仇にしておられます。淑媛さまのお心がけは女人としては立派なものだと思いますが、正直、そこまで淑媛さまがなさる必要があるのでしょうか?」
「しかしながら、こう申し上げては何ですが、中殿さまは大妃さまの姪御さまに当たられます。大妃さまは淑媛さまを眼の仇にしておられます。淑媛さまのお心がけは女人としては立派なものだと思いますが、正直、そこまで淑媛さまがなさる必要があるのでしょうか?」