この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
「黙れ。監察部の筆頭尚宮に、一介の女官が指図するつもりか? たかだか側室に仕える女官風情であろう」
「何ですって?」
曲げず嫌いのヒャンダンが思わず言い返しそうになるのを見て、明姫が目顔で合図を送った。
―駄目よ。それ以上、言わないで。
明姫のいつになくきついまなざしに気圧され、ヒャンダンは渋々口をつぐんだ。
楊尚宮が依然として眦をつり上げたまま、明姫を見下ろす。
「いかに国王殿下のご寵愛が厚いからといって、女官の教育を怠るのは考えものかと思われます、淑媛さま」
「何ですって?」
曲げず嫌いのヒャンダンが思わず言い返しそうになるのを見て、明姫が目顔で合図を送った。
―駄目よ。それ以上、言わないで。
明姫のいつになくきついまなざしに気圧され、ヒャンダンは渋々口をつぐんだ。
楊尚宮が依然として眦をつり上げたまま、明姫を見下ろす。
「いかに国王殿下のご寵愛が厚いからといって、女官の教育を怠るのは考えものかと思われます、淑媛さま」