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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第8章 第二話 【桔梗の涙】 陰謀
中から出したのは、人型を象った木札と布製の人形。人形は豪奢なチマチョゴリを纏い、無数の針が突き立てられていた。木札には文字が記され、生年月日らしい数字と〝―氏〟と続いている。
ペク氏は紛れもなく王妃の姓だ。
「これは」
物問いたげな視線を向けた明姫に、楊尚宮は頷いて見せた。
「今日の昼過ぎ、中宮殿の―中殿さまのご寝所の床下から発見されました」
「なるほど、これらを使い、私が中殿さまを畏れ多くも呪詛し奉ったというのだな?」
「真に申し上げにくいことながら、現段階ではそのような話になっております」
ペク氏は紛れもなく王妃の姓だ。
「これは」
物問いたげな視線を向けた明姫に、楊尚宮は頷いて見せた。
「今日の昼過ぎ、中宮殿の―中殿さまのご寝所の床下から発見されました」
「なるほど、これらを使い、私が中殿さまを畏れ多くも呪詛し奉ったというのだな?」
「真に申し上げにくいことながら、現段階ではそのような話になっております」