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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第2章 第一話 【桜草】 戸惑いと、ときめきと
が、その予想は次の瞬間、見事なまでに裏切られた。パタンと戸が閉まる音と共に〝おじちゃん〟と幼子の歓声が上がった。
声につられるように振り向いた先には、二十代後半と思しき美しい女と彼女に手を引かれた幼児がいた。子どもは男の子で五歳くらいだろうか。
「おじちゃん、来てたんだね」
男の子はぴょんぴょんと跳びはねるようにして駆けてきて、男にしがみつく。男もまた男の子をさっと腕に抱えて、抱き上げた。
「ホホウ、しばらく見ない中に大きくなったな、マル」
「何で長い間、来てくれなかったの? 僕、おじちゃんが来るのをずっと待ってたのに」
子どもが頬を膨らませるのに、ソル老人が寝床から窘めた。
声につられるように振り向いた先には、二十代後半と思しき美しい女と彼女に手を引かれた幼児がいた。子どもは男の子で五歳くらいだろうか。
「おじちゃん、来てたんだね」
男の子はぴょんぴょんと跳びはねるようにして駆けてきて、男にしがみつく。男もまた男の子をさっと腕に抱えて、抱き上げた。
「ホホウ、しばらく見ない中に大きくなったな、マル」
「何で長い間、来てくれなかったの? 僕、おじちゃんが来るのをずっと待ってたのに」
子どもが頬を膨らませるのに、ソル老人が寝床から窘めた。