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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第11章 第二話 【桔梗の涙】 しばらくの別離
だが、その後、明姫の身をやはり守るためにと御前会議で金淑媛懐妊を正式に発表したのだ。
「何故、突然にそのようなことをおっしゃるのですか、殿下」
今更、彼が改まって謝る必要はないはずである。ユンの言葉どおり、あの嘘は彼が明姫を守るために考え出した究極の策だったのだ。誰が彼を責められるだろう?
「だが、母上はそなたの懐妊を知ってから、余計にいきり立った。私があんな嘘をつかなければ、そなたがここまで窮地に立たされることはなかったはずだ」
確かに、〝金淑媛懐妊〟の報は大妃を煽った。あれは大妃の明姫への憎悪を更にかきたて、大妃は明姫排斥の強行を決意したのだ。
「何故、突然にそのようなことをおっしゃるのですか、殿下」
今更、彼が改まって謝る必要はないはずである。ユンの言葉どおり、あの嘘は彼が明姫を守るために考え出した究極の策だったのだ。誰が彼を責められるだろう?
「だが、母上はそなたの懐妊を知ってから、余計にいきり立った。私があんな嘘をつかなければ、そなたがここまで窮地に立たされることはなかったはずだ」
確かに、〝金淑媛懐妊〟の報は大妃を煽った。あれは大妃の明姫への憎悪を更にかきたて、大妃は明姫排斥の強行を決意したのだ。