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身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第12章 第三話 【観玉寺の廃妃】 再会
今、ユンは眼を見開いて、たった一人の想い人を見つめていた。こんな都から離れた山寺にあっても、明姫の匂うような美貌は変わらない。いや、以前以上にみずみずしく艶やかに開いた彼だけの花。
思わずふらふらと明姫の前に出ようとしたその時、明姫が微笑んだ。花がひらくような眩しい笑顔は自分ではなく、向こうから歩いてくる若い僧に向けられている。
「淑媛さま(マーマ)、お出かけでしたか?」
僧は二十歳前後、見たところ、明姫とほぼ同じ歳ほどであろう。美男というわけではないが、穏やかな表情にはその男が生まれ持つ誠実な人柄がよく表れている。
思わずふらふらと明姫の前に出ようとしたその時、明姫が微笑んだ。花がひらくような眩しい笑顔は自分ではなく、向こうから歩いてくる若い僧に向けられている。
「淑媛さま(マーマ)、お出かけでしたか?」
僧は二十歳前後、見たところ、明姫とほぼ同じ歳ほどであろう。美男というわけではないが、穏やかな表情にはその男が生まれ持つ誠実な人柄がよく表れている。